かまいたちの夜2
各エンディングのあらすじ集
001.わらべ唄篇 フィアンセは我孫子武丸
釣りを始めてみたい、と透が言うと、小林は透を強引に誘い、
三日目の夕方まで二人で一睡もせずに釣りをすることになってしまった。
そこに我孫子武丸と現れた真理は、我孫子をフィアンセと言って小林に紹介した。
ショックとストレスのあまり、透はその場に倒れてしまった。
002.わらべ唄篇 VS釣り師○
透は「釣りは生き物の命を奪う行為だ」と言い、
小林と口論になってしまう。
口論は九日続いたが、終わることはなく、
最終的には程度の低い悪口合戦になっていた。
003.わらべ唄篇 昔の血が騒ぐ○
俊夫とみどりは口論の末、ケンカになり、
みどりの蹴りで俊夫は倒れた。
みどりは仲裁に入ったキヨを回し蹴りで吹っ飛ばし、
それを注意した香山を蹴り倒した。
それで夏美とみどりは戦うことになり、
他の人達をなぎ倒しつつ互角の戦いを演じた。
それを見ていた真理はいつの間にか迷彩服に着替えており、
昔の血が騒ぐ、と戦いに割って入った。
004.わらべ唄篇 消えた殺人者○
正岡の部屋で、可奈子と三人で飲むことにした透。
次の日、みどりは喉を切り裂かれて殺されているのが発見された。
みどりを殺した犯人はいまだに行方知れずだ。
さらに、みどりの復讐を誓った俊夫も行方不明となった。
しかし透は以前の生活に戻っていた。
冬が近くなって、小林に遊びに来るよう書かれたハガキを受け取り、
真理に電話をかけるのだった。
005.わらべ唄篇 全員生還○
みどりの寝顔を覗くために、みどりの部屋に入った透。
そこで突然眠くなり、意識を失う。
気が付くと、鎌を持った人影に襲われた。
そこへ寝ていた正岡が目を覚まして透に声をかけると、
人影は消えていた。
事件後、透は病院に担ぎ込まれた。
結局人影の正体はわからなかったが、
病院で真理に付き添われている透は幸せだった。
006.わらべ唄篇 口はわざわいのもと
正岡を殺した犯人は自分だ、と透が言うと、
犯行を正直に自供したことを褒められる。
そして万歳、とウェーブで見送られながら、
透は警官に逮捕された。
007.わらべ唄篇 突き刺さった真実
正岡を殺した犯人は香山だ、と透は言った。
死体発見現場で見つけたものを出すように香山に強引に迫ると、
透は香山が隠していた刃物で胸を刺されて命を落としてしまう。
008.わらべ唄篇 風切り鎌の血痕
正岡を殺した犯人はキヨだ、と透は言った。
犯行の方法について透が説明するとキヨは逃げ出し、
小高い丘から「……ごめんなさい」と言い残して海に身を投げた。
犯行の方法や動機などは謎のままとなった。
009.わらべ唄篇 狐の襟巻き
朝食が出された食堂で、
正岡の部屋の前に落ちていたイヤリングについて可奈子に聞く小林。
怒って部屋に戻った可奈子の反応が気になるので、
透と真理は可奈子の部屋を訪ねた。
そして真理と可奈子が二人で話すことになった。
一人になった透は待っているうちに腹が鳴ったので、
何か食べようと厨房に向かう。
しかし、厨房に入ろうとしたときに何者かに
狐の襟巻きで首を絞められて、殺されてしまう。
010.わらべ唄篇 ダイイング・メッセージ○
床を見てみると、夏美がマニキュアで書き残した
「DM」
という文字があった。
これはダイイング・メッセージの略ではないか、
と透が言うと、キヨが隣の超近代的なホテルに
ダイイング・メッセージという名前の外国人が
泊まっていると教えてくれた。
ホテルを訪ねると、ダイイング・メッセージがいた。
逃げるダイイング・メッセージを透たちは追い続けた。
011.わらべ唄篇 共犯者
透が二人を殺した犯人がキヨだと言うと、
キヨは犯行を自供した。
そしてキヨは地下室に閉じ込められることになった。
しかし迎えの船が来たときには、
キヨは何者かによって逃がされていた。
再び悪夢がはじまった。
012.わらべ唄篇 カマド○
キヨの死体を下ろすため、監視塔に入った透。
すると、すぐに扉が閉まってしまった。
小林が透を閉じ込めるために扉を閉めたのだ。
どうやら透以外の全員でこうなる機会を窺っていたらしい。
真理は、そこはカマドだと告げてマッチで火をつけた。
透は何もわからないまま焼き殺された。
013.わらべ唄篇 フリーフォール○
キヨの死体を下ろすため、監視塔に入った透。
監視塔の階段は思った以上に長かった。
それでも上り続けた透は窓まであと一歩、
というところでフリーフォールのように落ちてしまう。
どうやら誰かが最後の段を外していたらしい。
014.わらべ唄篇 頼むぞ、わが弟子○
キヨの死体を下ろすため、監視塔に入った透。
しかし監視塔の階段は思った以上に長かった。
透は引き返して階段を下りた。
下りた先には鉄扉があり、その先にはさらに三つの鉄扉があった。
右の扉に入ると、瘦せこけた老人がいた。
その老人は五十年も脱出を試みているがまだ迷っているという。
この迷宮を脱出する夢を透に託して、老人は息絶えた。
透は迷宮を脱出することを誓い、とりあえず老人が遺したカラスを食べるのだった。
015.わらべ唄篇 犯人の名は…○
キヨの死体を下ろすため、監視塔に入った透。
しかし監視塔の階段は思った以上に長かった。
透は引き返して階段を下りた。
下りた先には鉄扉があり、その先にはさらに三つの鉄扉があった。
真ん中の扉に入ると、突然犯人にナイフで刺されて命を落とした。
その犯人は驚愕の人物だったが、その顔を見て透はすべての謎が解けた。
016.わらべ唄篇 パパ○
キヨの死体を下ろすため、監視塔に入った透。
しかし監視塔の階段は思った以上に長かった。
透は引き返して階段を下りた。
下りた先には鉄扉があり、その先にはさらに三つの鉄扉があった。
左の扉に入って、さらに階段を十万段下りると、そこは地獄の賽の河原だった。
そこでは何百万という子供が石積みをしていた。
その子供たちは透に気づくと「パパ」と呼び一斉に縋りついてきた。
017.わらべ唄篇 マニキュア○
透は犯人は真理だ、と言うと、透は真理に頬を打たれた。
透が部屋に戻ると、真理がやってきて
もし自分が犯人だったら、と語りだした。
透は真理を見つめるが、その目からは何も読み取れない。
真理は冗談よ、と言って笑顔に戻るが、
部屋を出るときに夏美が持っていたのと同じマニキュアの小瓶を落とす。
真理はそれを透が拾い上げたのを見ると、
真理の目からは透は何も読み取れなくなっていた。
018.わらべ唄篇 END○
透は犯人は俊夫だ、と言った。
しかし、色々と矛盾点や疑問点が出る。
ならば本人に聞いてみよう、という話になり、
館に戻ることにした一同。
しかし透はすぐにみんなとはぐれてしまった。
透は自分をナイフで襲う人影に大きい石を投げつけ攻撃した。
それは俊夫だった。
罪の意識から逃げるようにその場を離れると、
可奈子、啓子、みどり、真理、小林、美樹本、香山の死体が
乱雑に並べられていることを気付く。
そこには俊夫の死体もあった。
これは超自然の存在である村上の仕業だった。
村上は透も絞め殺し、最終的に死体をENDの形に並べた。
019.わらべ唄篇 シュプール○
透は犯人はみどりだ、と言った。
しかし、色々と矛盾点や疑問点が出る。
ならば本人に聞いてみよう、という話になり、
館に戻ることにした一同。
しかし一時間以上歩いても館に着かず、
夏なのに雪まで降り出してきた。
雪はついに吹雪になり、雪も深くなってきた。
みんなとはぐれた透と真理は「シュプール」というペンションに辿りついた。
そこは惨劇の館であった。
020.わらべ唄篇 キヨ死この夜
透がキヨの正体はキヨだ、と言うとキヨは笑って逃げ出した。
そして、最後に「さよなら、あなた」と言い残して
全てを秘密にしたまま海に身を投げた。
その夜、夜空の下で真理が歌った「キヨ死、この夜」を透は聴いていた。
021.わらべ唄篇 鎌イタチ○
透がキヨの正体はかまいたちだ、
と言うとその場にいた透以外の8人がかまいたちに変貌した。
かまいたち達は「なぜわかったんだ」と言い、
透を16本の鎌でなます切りにした。
022.わらべ唄篇 浮気調査○
透がキヨの正体は春子だ、と言うとキヨは正体を現した。
実は香山は春子とは離婚しておらず、夏美と三日月島に来たのは浮気旅行だったのだ。
春子が正岡を殺したのは調査内容をマスコミをバラす、と脅されたためだった。
我孫子武丸とは幼なじみで、館は我孫子から借りた、という春子。
そして、春子は香山の耳を引っ張りながら帰っていった。
しかし、つじつまが合わないことばかりだ。
何故、春子が探偵を殺すためにみんなを島に招いたのか?
023.わらべ唄篇 監獄島のわらべ唄
透がキヨの正体は今日子だ、と言うとキヨは正体を現した。
今日子の長い自供のあと、一同は大津波が来ていることに気づく。
今日子と小林は津波で死ぬことを承知でハーバーに残り、
それを見届けたい、という村上は丘に残った。
他のみんなは三日月館に戻って津波をやり過ごすことができた。
津波が過ぎると、今日子、小林、村上の姿はなくなっていた。
そして透は小林の「いきなさい」という最後の言葉が
「行きなさい」ではなく「生きなさい」という意味ではないか、と思った。
024.底蟲村篇 ぶらさがって
身体をのぼってくる大蜘蛛に対して、
透は傘を振ると、その勢いで傘が開いた。
蜘蛛は透を糸でぐるぐる巻きにして
口の中にどろりとしたものを流し込んだ。
なんとか糸から脱出して、
みんなも助けにやってきた。
しかし、口や鼻から小さな蜘蛛を出始め、
それからは喋ることすらできず、
口と鼻からぶらさがる小さな蜘蛛を出し続けた。
025.底蟲村篇 最後の抱擁
真理が底蟲村に行くのを頑なに拒否した透。
真理は怒って香山と一緒に館に戻ってしまった。
海岸に残った透と小林だが、
真理のことが好きなら追ってやれという小林。
その言葉に、透は館に戻った。
そこで牛ほどもある大蜘蛛に襲われていた真理。
その蜘蛛は真理を殺すと透に襲いかかり、ゆっくりと抱擁した。
026.底蟲村篇 偽の帰還
真理と底蟲村に行くのを頑なに拒否した透。
真理は怒って香山と一緒に底蟲村に行ってしまった。
一時間ほどで大量にバナナのような果実を持って戻ってきた香山と真理。
その果実をおみやげとして大量に迎えの船に積み込んで、
小林、透、真理の三人は無事に戻れたことを喜びつつ、
無心で果実を頬張り続けた。
027.底蟲村篇 怪物襲撃
透は底蟲村でみんなとは別の家を覗きに行くと、
そこでゾンビのような怪物に襲われ、命を落とす。
028.底蟲村篇 胃が痛い
底蟲村で見つけた果実を小林は食べ、透たちにも勧めてきた。
それを食べてみると、とても甘くて美味しかった。
続けて香山や真理も食べだした。
四人はけだもののように果実を食べ続けた。
透も食べ過ぎで腹痛になっても胃が痛くなっても、
何かに追われるように無心で果実を食べ続けた。
029.底蟲村篇 ぼくは死んだ
透と真理が廃屋に入ると、怪物が現れて真理に襲いかかった。
怪物に体当たりすると注意が真理から透に向いた。
真理を逃がした透だったが、そのまま怪物に首を絞められて透は命を落とした。
030.底蟲村篇 ドッジボール
テーブルのナイフやフォークで刺した大蜘蛛が食堂から逃げた。
それを追って二階に上がり、突き当たりの部屋に入ると、
透の首に大蜘蛛の爪が襲いかかる。
ドッジボール状のものが床に落ちた。それは落とされた透の頭部だった。
031.底蟲村篇 火の海
二階から逃げる途中、大蜘蛛に襲われる香山。
透が大蜘蛛に松明を投げつけると、大蜘蛛の身体は燃え上がった。
その大蜘蛛の身体を押さえつける香山。
透は香山を助けに行くが、大蜘蛛の火が透にも燃え移った。
透は炎の海に飲まれてしまった。
032.底蟲村篇 これってバッドエンド?
蜘蛛に囲まれる中、冷静に手薄なところを探す透。
手薄なところを見つけて、真理と一緒に駆けるも転んでしまい、
蜘蛛の群れに襲われて全身を食べられてしまう。
033.底蟲村篇 ぴょん
香山が神社で見つけた蜘蛛切丸を高く振り上げると
手からすっぽりと抜けて天井に刺さってしまった。
香山、透、真理、みどりの四人でぴょんぴょん跳んで
刀に手を伸ばすが届かなかった。
蜘蛛たちは嘲笑うようにその様子を眺め、包囲の輪を縮めていった。
034.底蟲村篇 さよなら
香山が神社で見つけた蜘蛛切丸の錆を落とすために床に叩きつけると、
刀身が折れてしまった。飛んだ刀身を避ける蜘蛛たち。
蜘蛛に効果があるのは刀身の方だとわかった透は、
刀身に飛びついたが、それは蜘蛛の群れに自ら突っ込む行為だった。
035.底蟲村篇 たんたんたん○
透と真理は二人とも実に口を付けなかったので、
スクナビコナにはならなかった。
たんたんたん、という船のエンジン音に包まれ、
二人は無事に帰るのだった。
036.底蟲村篇 ミミミ○
真理は実を口に付けたのにスクナビコナにはならなかった。
しかし、キヨはスクナビコナは幼生成熟だが、
何百人か何千人に一人か成熟する素質を持った者がいると言っていた。
真理はそれだった。
真理の身体は二つに割れて、中から常世の虫が現れ、
月の中、彼方に飛んでいった。
そういえば、透は底蟲村の前で真理とキスをしていた。
粘膜に触れるだけで細胞は変化するという。
透はスクナビコナになり虫の実を探し出した。
037.底蟲村篇 さらば愛しき化身よ
真理は実を口に付けたのにスクナビコナにはならなかった。
しかし、キヨはスクナビコナは幼生成熟だが、
何百人か何千人に一人か成熟する素質を持った者がいると言っていた。
真理はそれだった。
真理の身体は二つに割れて、中から常世の虫が現れ、
月の中、彼方に飛んでいった。
038.妄想篇 赤い部屋
赤い扉の向こうは血塗れの部屋だった。
透の腹にはいつの間にか大穴が空いて、臓物がはみ出していた。
そこで透は永遠にここから出られないだろう、と悟った。
039.妄想篇 青い部屋
青い扉の向こうは氷の世界だった。
何もかもが凍りついている。
椅子も、机も、ベッドも、小林夫妻も、美樹本も、
香山夫妻も、OL三人組も、久保田夫妻も、真理も。
040.妄想篇 白い部屋
白い扉の向こうでは、侮蔑、嘲笑、叫び声、罵詈雑言が溢れていた。
041.妄想篇 闇の部屋
黒い扉の向こうは闇の世界だった。
「どうして」「人殺し!」という言葉が飛び交う中、
透は大勢の何かに喰われた。
042.妄想篇 足音
交尾をしている二匹の黄金虫が、透がかつて真理に捧げた詩集を床に投げつけた。
それに怒った透は黄金虫に襲いかかったが、
いつの間にか黄金虫は男女に、自分が黄金虫になっていた。
男に標本の虫ピンで刺されると、身動きが取れなくなった。
透は一人部屋に取り残され、気が狂うほどの痛みに暴れている自分の足音を聞いた。
043.妄想篇 殺虫剤
右手には殺虫剤を握っていた。
いつの間にか虫になっていた透。
殺虫剤のノズルを口に突っ込み、
薬液を空になるまで噴霧すると、
意識は闇に落ちていった。
044.妄想篇 目玉
自分におかしな行動を取らせてAとかBとか表示させている何か。
目の中にいるそれを透はえぐり出そうとした。
でも選択肢は現れ続ける。そんなことをするつもりはないのに。
それをさらにかき出そうと、あるいは叩き潰そうと、あるいはつまもうとして、
意識は途切れた。
045.妄想篇 記憶の復活
真っ白な何もない部屋でひたすらゲームをやり続ける透。
またバッド・エンドに辿りついた。
これは一年半前の事件を元にして作ったゲームだという。
まだ思い出せないんですか、と尋ねる医者。
透は思い出した。ペンションにいた「全員」が殺害された。
そして「犯人」は……
046.ぼくの恋愛篇 ぼくの恋愛篇
四ツ橋某太郎は我孫子武丸に呼ばれたたった一人の招待客だった。
そして、我孫子武丸の正体は某太郎の大学のクラスメートの透だった。
透はゲームで儲けたお金で三日月島を丸ごと買い取り、
某太郎の墓場とするつもりだったのだ。
しかし、透が招待していない真理も来ていたのは計算外だった。
透は某太郎をジャックナイフで殺そうとしたが、
真理は後ろから透の頭に岩をぶつけて殺した。
そして真理は透と某太郎のふたまたをかけていたのではない、
と言って某太郎に甘えるのだった。
しかし実は、真理は透と某太郎ともう一人と三またをかけていたのだ。
047.ぼくの青春篇 ぼくの青春篇
真理に誘われて一緒に三日月島に行くことにした透。
透は告白のラストチャンスになるかもしれない、と意気込んだ。
なにしろ、透には残された時間が少ないのだ。
70歳になってもみずみずしい笑顔の真理に透はぞっこんだった。
透は老いらくの恋を実らせるために三日月島に来た。
恋に年齢はないのだ。
048.陰陽篇 洒落の教え
周りの冷ややかな視線に負けず、美樹本の顔が赤くなっても
ダジャレを言い続けた透。
すると、美樹本の背後から赤い亡霊が出現し、
怒りに叫んだあとで天に昇っていった。
その後、洒落で除霊ができると評判になった透は
新興宗教の教祖になり、真理とも結婚できて幸せになった。
049.陰陽篇 手に入れた幸せ
香山の会社に就職することになった透。
すると、すぐに香山と共に美樹本のクルーザーで島を出ることになった。
あれから二十年。ニュージーランドで事業に成功して、
莫大な財産と地位を得た透は真理と結婚して幸せに過ごしていた。
あの時、香山の誘いにのって本当に良かった、と透はつくづく思った。
050.陰陽篇 最後に見たもの
応接室のみんなとヒマつぶしをするため、
透は部屋にトランプを取りに行った。
応接室に戻る途中、美樹本を見た透は、
美樹本も誘おうと美樹本の部屋に向かう。
そこで、美樹本は不気味な声で喋りながら、
すさまじい力で透の首をひねった。
051.陰陽篇 恐怖のスプリング
応接室のみんなとヒマつぶしをするため、
透は部屋にトランプを取りに行った。
可奈子や啓子も誘おうと、可奈子の部屋に行くと、
ベッドから次々とスプリングが飛び出してきて
透の喉に、腕に巻き付いてくる。
スプリングは透の身体を引き絞り、
透の身体から血が吹き出していった。
052.陰陽篇 二人目の贄
可奈子の死体をみんなで確認しているとき、
透は美樹本を探しに行くことにした。
後ろから付いていく香山。
美樹本の部屋に入ると、後ろから香山に凄い力で首を絞められてしまう。
そのときに聞いた香山の声は香山の声とは似ても似つかぬものだった。
053.陰陽篇 剣は振り下ろされた
物置部屋の隠し部屋を探すため、スコップや鉄パイプを壁にたたきつけた。
隠し部屋の壁を壊すことには成功したが、
物置部屋の人形や西洋甲冑が動き出した。
人形に足を掴まれて動きを封じられた透。
俊夫の生首を持った西洋甲冑が振り下ろした剣で、透は絶命した。
054.陰陽篇 悪霊は去った
物置部屋の隠し部屋を探すため、スコップや鉄パイプを壁にたたきつけ、
隠し部屋の壁を壊すことに成功した。
隠し部屋にいた伊右衛門のミイラの呪いは、
夏美の魔除けのおかげで効かなかった。
ミイラの首を落とすと、ミイラはもう何も喋らなかった。
それ以上の犠牲者は出ず、みんなは島を出ることができた。
その後、島にいたみんなは親しくなり、
特に透と真理は随分と親しくなった。
055.陰陽篇 哄笑の中…
美樹本が持っている鍵を取るため、
透は窓から半身を出して磔になっている美樹本の死体に手を伸ばす。
鍵は取れたが、窓の上にへばりついていた老人がすごい力で窓を下に引き降ろした。
頭上からの老人の哄笑の中、透の背骨が折れた。
056.陰陽篇 底知れぬ闇の中
透と小林で美樹本の部屋にあった本を取りに行った。
そこで、透は何かに襲われて命を落とす。
057.陰陽篇 ディナーは親指
透が美樹本の部屋にあった本を取りに行くと、
そこには上半身だけになった俊夫がいた。
俊夫に親指を嚙みちぎられると
透の頭の中で何かが切れて、視界が真っ白になった。
058.陰陽篇 冷蔵庫
喉が渇いた、という夏美にお茶を淹れるため、
透と真理は厨房に行った。
そこで冷蔵庫を開けてみると、
首のないみどりの死体があり、
透はその死体に喉を握りつぶされた。
059.陰陽篇 いつもの微笑み
香山を一人にして透と真理は二階に上がった。
透は真理に悪霊が憑いているのではないか、
と疑い一人で部屋に戻った。
そこに真理が訪ねてくる。
ドアを開けると、真理に鎌で喉を貫かれた。
血飛沫を浴びた真理はいつもの微笑みを浮かべていた。
060.陰陽篇 死ぬときは一緒
透が真理を「死ぬときは一緒」と慰めると、
伊右衛門の魂が透に憑りついて、
透の意に反して真理の髪をつかみ壁にたたきつけて殺した。
そして透は舌を嚙み切って絶命した。
061.陰陽篇 儀式の成就
伊右衛門の孫の今日子の夫である小林に憑りついた伊右衛門は
神社のご神体の薙鎌で真理を殺した。
透にも襲いかかったが抵抗されてしまう。
透の手が小林にかかると、小林の首はねじ曲がってしまった。
最後の生贄は透でも小林でもよかったのだ。
小林を九人目の生贄として儀式は成就された。
062.官能篇 パニック! 驚愕反応
身体を寄せてくる真理に緊張した透は緊張のあまり、
驚愕反応を起こしてしまう。
尋常ではない透の様子に、真理は助けを呼びに部屋を出た。
063.官能篇 愛を語ろう!
透が真理に「愛してる」と言うと、
館にいる八人が急に部屋に入りだして、
愛という概念について議論を始めた。
その議論は一晩中続いた。
064.官能篇 あせりは禁物
ベッドに身を投げ出した真理を前に
透がTシャツを脱ごうとすると
Tシャツは身体にまとわりついて脱げなくなってしまった。
さらにズボンを下ろして真理に突撃しようとすると、
部屋の外に出てしまい、みどり、あるいは啓子、あるいは可奈子、にぶつかってしまった。
みどりは透の股間を蹴り上げた。
啓子は腕を滅茶苦茶に振り回し、透の股間に当たってしまった。
可奈子は乱暴に透の股間を鷲掴みにして捻った。
透は悶絶した。
065.官能篇 恐ろしい結末
ベッドに身を投げ出した真理を前に
透がTシャツを脱ごうとすると
Tシャツは身体にまとわりついて脱げなくなってしまった。
さらにズボンを下ろして真理に突撃しようとすると、
部屋の外に出てしまい、妙にクネクネしている小林にぶつかってしまった。
透は堂々とした態度で部屋に戻るも真理の姿はなく、
後ろには小林がついてきていた。
066.官能篇 さわやかな朝
透は真理に抱きつくと――
(中略)
透は生まれて初めてと言えるほど、さわやかな朝を迎えた。
067.官能篇 続・恐ろしい結末
夏美の除霊を断ると、女性陣はいつの間にかいなくなり、
小林、香山、美樹本、俊夫がやってきて、
それぞれ透に思いを告げる。
そして透は四人に襲われるのだった。
068.官能篇 純粋な想い
夏美に除霊を頼むと伊右衛門の霊は退治された。
すると透にまとわりついていた女性陣は、
みんな怒って去ってしまった。
夏美も去った後、真理が戻ってくると、
透は真理に、大好きだ、愛している、と告げた。
その後、透と真理は一晩中話し続けた。
069.洞窟探険篇 謎の二人組
三つの鍵穴がある部屋の前で、
真理の様子が気になった透は一度引き返した。
すると、謎の二人組にあって頭を殴られてしまった。
透は意識を失った。
070.洞窟探険篇 夏の青空のように
せりあがった「いぐあのどん」の中央に小部屋があった。
そこでおみくじを引くと透名義の通帳が出たが、
真理の悲鳴が聞こえたので助けに向かうことにした。
しかし、思い返せば高圧的な真理に振り回されてばかり。
女だったら可奈子や啓子だっている。
もういいや、と透は思った。
真理に見切りをつけた透の顔は、夏の青空のように晴れ晴れとしていた。
071.洞窟探険篇 出られない!
せりあがった「いぐあのどん」の中央に小部屋があった。
そこでおみくじを引くと透名義の通帳が出たので、
中身と確認しようとすると、突然真っ暗になって出られなくなってしまった。
072.洞窟探険篇 牛男の伝説
牛の頭を持って走り出した透は、
車をも追い越す猛スピードで笑いながら走り続け、
後に牛男と呼ばれる網曳村の都市伝説になった。
073.洞窟探険篇 死をもたらす者
牛の頭をかぶった透は、牛の頭と融合しミノタウロスとなった。
すると、透に憎悪が溢れ出し、すべてに憎しみが湧いてきた。
ミノタウロスがその場にいた者達にもたらすのは死だった。
074.洞窟探険篇 待ち伏せ
二人組から逃げる途中のこと。
待ち伏せにあって首を絞められて、
透は意識を失ってしまう。
075.洞窟探険篇 切り裂かれ…
二人組から逃げる途中のこと。
迷い込んだコウモリが千切れ飛んだ空洞を、
風のように駆け抜けようとした透は
風に切り裂かれて死んでしまった。
076.洞窟探険篇 触れてはならぬもの
四つの鍵を差し込んだ扉の先には棚があった。
棚の上には文字が書かれており、
透は泥を掻き毟ってそれを読んだ。
すると、鉄の棒を持った牛頭の男が現れ、
「人が触れてはならぬものを見たな」
と言って、透を殴り殺した。
077.洞窟探険篇 素晴らしい宝
埠頭で待ち伏せしていた二人組は
キヨに地面に沈められてしまう。
キヨはぎゅうず様を滅ぼしたことについて
透と真理に礼を言って消えてしまった。
港で寄り添う二人。
財宝は手に入らなかったが、
透は真理というそれ以上の素晴らしい宝を手に入れていた。
078.惨殺篇 死に至らしめる快楽
衝動のまま美樹本を殺した透。
真理を手にかけたいという欲求に抗うため、
自分の喉にナイフを突き刺し、
自らを死に至らしめる快楽に酔った。
079.惨殺篇 人として…
衝動のまま美樹本と真理を殺した透。
そこへ鎌を持ってやってきた香山。
これ以上人を殺したくなかった透は、
香山の手にかかって死に、救われた気分になった。
080.惨殺篇 微笑みと死と
衝動のまま美樹本と香山を殺した透だが、
真理だけは手にかけることはできない。
透はナイフを捨てた。
真理は「よかった――無事で」、
「私にもひとりぐらい獲物を残しておいてくれなきゃ」
と言って透を殺した。
081.惨殺篇 さらなる血を求めて
衝動のまま美樹本と香山と真理を殺した透。
切り落とした真理の首に口付けをして、痺れるような快感に酔った。
透は身体をきれいにし、服を着替えて帰りの船に乗った。
本土に着けば、さらなる血と死が手に入る。
082.惨殺篇 地を赤く染めて
美樹本と別れ真理と逃げた透。
しかし衝動は強まるばかりだった。
透は追いかけてきた香山に襲いかかり、
香山と相討ちになった。
083.惨殺篇 欲望の果てに
美樹本と別れ真理と逃げた透。
透は追いかけてきた香山に襲いかかり、
もみ合いの末に殺害した。
あとは、真理を殺してしまわないように、
寝てしまおうと思った。
目を覚ますと夜になっていた。
真理も目を覚ますと、透から鎌を奪い取り首を搔き切った。
真理も異形の欲望に目覚めていたのだ。
084.サイキック篇 サイコキネシス○
正岡が死んだ事件について調べるため、
キヨ、啓子、真理の三人で館の中を調べることになった。
部屋に入り、三人だけになったときに、
真理はキヨの強力なサイコキネシスで首を折られ命を落とした。
085.サイキック篇 実験
正岡の部屋から館の反対側までロープを使ったのではないか、
と推理した透はロープを探しに行ってしまう。
その間に正岡の死体にサイコメトリーしようとしたとき、
真理は美樹本に腕を掴まれ止められてしまい、そこで意識を失った。
意識が戻ると、病院のようなところで、
ベッドに四肢を革紐と鎖でつながれていた。
白衣の男に注射器を刺され、
再び意識を失いそうになる中、
真理は二度とここから出られないことを悟った。
086.サイキック篇 軽率
正岡の部屋から館の反対側まで屋根づたいに行った、
と透は推理する。それを試してみると、
透は後ろに体重をかけすぎてしまい、落ちてしまう。
透の腰にしがみついた真理もつられて落ちてしまった。
087.サイキック篇 偽りの幸福
正岡の左胸のポケットの中からふくろうが描かれたバッジを見つけた。
それをサイコメトリーした真理は意識を失った。
真理は目を覚ますと、すべての記憶を失っていた。
若い男に自分が丸一日眠っていたこと、無事に助かったことを告げられる。
そして眠ってしまえば次に目覚めたときには何もかも上手くいっているような気がして、
わらべ歌を聴きながら眠ってしまった。
088.サイキック篇 烈火の如く○
朝食の後、透と部屋に戻った真理。
透は真理に執拗に自分をサイコメトリーするように迫り、
「ぼくのことが怖いんだ」と言って、
真理をパイロキネシスで焼き殺した。
089.サイキック篇 私以外に…
朝食の後、部屋に戻った真理はうたた寝をしてしまう。
起きた後、透の部屋に向かう真理だったが、
途中に夏美の部屋に通りかかる。
ドアが開いていたのでノブを掴んで開けようとすると、
突然ものすごい力で部屋に引きずり込まれる。
そして誰かに掴まれているわけでもない首がねじられる。
どうやら真理以外にも超能力者がいてサイコキネシスを使っているようだ。
090.サイキック篇 俊夫の正体
話をしようと小林の部屋を訪ねる真理。
真実を知るため小林にサイコメトリーをする。
しかし、途中で小林が俊夫に殺されてしまい中断される。
俊夫は「思い出したんだな、全部」と言い、
その後、俊夫に近づこうとした真理は俊夫に拳銃で撃たれて命を落とす。
091.サイキック篇 身代わり
情報漏洩の阻止のため、部外者の透に銃口を向ける美樹本。
透の前に立ちふさがった真理は撃たれてしまい、命を落とした。
092.サイキック篇 殺せ!○
情報漏洩の阻止のため、部外者の透に銃口を向ける美樹本。
真理は美樹本の拳銃にしがみついてサイコメトリーを発動させて
止めようとする。
そのとき、真理は読み取った「殺せ!」という声に支配されてしまった。
真理は美樹本と透を拳銃で撃ち殺した。
093.サイキック篇 ハッピーエンド○
情報漏洩の阻止のため、部外者の透に銃口を向ける美樹本。
真理は目を閉じたが、銃声と悲鳴が同時に聞こえた。
真理が目を開けると美樹本が炎に包まれていた。
透はさらに可奈子、啓子、亜希、小林を燃やした。
それを目の当たりにした真理は何も感じなくなり、
考えることができなくなった。
真理は病院のベッドに横たわり、透の幸せなんだね、と言う言葉に、
幸せです、と答える。
真理は、つまりこれがハッピーエンドなんだ、と意味も分からず思った。
094.サイキック篇 死と腐敗を支配するもの
情報漏洩の阻止のため、部外者の透に銃口を向ける美樹本。
真理は美樹本の腕にしがみついてサイコメトリーを発動させて
止めようとする。
しかし、そこで美樹本の心の闇の深層にひそむ怪物
「死と腐敗を支配するもの」を呼び起こしてしまう。
真理の意識は消え、
「死と腐敗を支配するもの」はその場にいた全員をバラバラにした後、
海に帰っていった。
095.サイキック篇 戦闘ヘリ
可奈子、亜希、啓子から美樹本を背負って逃げる透、真理、小林の三人。
啓子はテレポートで追ってきて自分たちに協力するよう脅す。
そこへ戦闘ヘリが現れ銃撃を受けて真理は命を落とした。
096.サイキック篇 劫火
自分の身の上を語る透。
母親を始末したと屈託なく言う透を真理は恐ろしくなった。
透は「そんな顔でぼくを見るな」と言い、
怒りに燃えた目で真理を見て、焼き殺してしまった。
097.サイキック篇 ロケット弾
ロケット弾が館に飛んできたので、亜希の力でロケット・ランチャーを壊すことにした一同。
だが、そこへロケット弾が何発も飛んできて炸裂した。
098.サイキック篇 倒壊
ロケット弾が館に飛んできたので、階段から逃げることにした一同。
そこへロケット弾が何発も飛んできて、崩れた天井の欠片に押しつぶされてしまった。
099.サイキック篇 砲撃
ロケット弾が迫る中、館から中庭に出ることに成功した一同。
監視塔まで走るも、次々に飛んでくるロケット弾にやられたり、
最終的には爆発で倒れた監視塔の下敷きになったりして、全滅した。
100.サイキック篇 疑問
すべてを失い、一人生き残った真理は、これだけ多くの人が死んだ中で
自分だけ生き残る権利があるのか、疑問に思った。答えは否だ――。
そして真理は美樹本の銃をこめかみに当てて引き金を引いた。
101.サイキック篇 帰還
すべてを失い、一人生き残った真理はこれ以上の殺戮は嫌だ、と思った。
ここでの出来事を忘れないで生きていくことが、死んでいった人たちへのわずかばかりの供養になり、
自分への罰なのだと思った。
102.サイキック篇 復讐
すべてを失い、一人生き残った真理はミネルヴァを許すことができず、復讐を誓った。
103.わらび唄篇 涙味のラーメン
透は真理を放って一人で三日月島に行かせた。
その後、三日月島で大量殺人が起きた、と透はニュースで見た。
透は真理を引き留めていれば、と後悔する。
104.わらび唄篇 納得いかない
我孫子武丸の容姿をけなし続けると、
我孫子は怒りだし、ゲーム作りや小説家の苦労をひとしきり語る。
透は我孫子の肩に頭を預ける真理を置いて帰る羽目になってしまった。
我孫子が指をぱちんと鳴らすと、透は自分の部屋に戻っており、
テレビを付けてみると、我孫子武丸と真理が電撃入籍した、というニュースが流れていた。
これは夢だ、こういうときには必ず選択肢が出てうまく選べば夢から覚める事ができるはずだ、
と透は思った。しかし、物語はここで終わる。
105.わらび唄篇 カマイタっちの夜
底蟲村で催されるかまいたち祭りに呼ばれた一同は、盆踊りを踊った。
しかし、かまいたち祭りの真の内容は、
この島の招待客が、かまぼこ板に似た形をしたご神体の岩
「カマイタ様」に見立てたカマイタという板を持った村人たちに
追われて袋叩きにあう、というものだった。
真理を連れてなんとか港まで逃げられた透。
そこで船に乗って島から脱出することに成功した。
数時間後、方角もわからない透が操縦した船は遭難していた。
しかし、透は真理と二人でいられて幸せだった。