リトルツパイス→持久力

小型化によって様々な異変を乗り越えたあなた方は旺盛な繁殖力で仲間を
増やしていった。
木の根、草の実、昆虫から小さなトカゲまであなた方はどんなモノでも餌に
することが出来た。
だが後から現れた優勢な新種族はあなた方より更に環境適応能力に
優れていたのだ。
今、氷河が迫り灰色の空からは冷たい粉雪が舞い降りて来る。
そして住処を追われ、荒れた土地へと逃げ延びたあなたは飢えと寒さで自分の命が
長くない事を知り恐怖におののいている。
やがて動かなくなったあなたの身体を凍てつく大地が捕らえるだろう。
ここしばらく眠りについていた火山が目を覚まし、激しい地震が襲って来るのだ。
地割れに呑み込まれたあなたの骸は数百万年の後、再び地上に現れる。
「この化石が・・・・・・
この小さな生き物が人間を初めとしたすべての哺乳類の先祖なんです」
眼鏡をかけた男の言葉に子供達の一人が舌うちをする。
「チェツ、リトルツパイってまるで鼠みたいじゃん」
「ホント、こんなのが人間の先祖なのか」
だがそんな言葉も化石となって博物館の片隅に展示されたあたにとっては
もうどうでもいい事なのだ。
バルキテリウム→体力

あなたたちは、さらに力の道を進んでいった。
形態も、鼻に角をつくり体も鎧のような皮膚に変わっていった。
それから、数万年後・・・。
あなたたちの子孫たちはひなたぼっこをしていた。
すると、地平線の方から砂煙をたてて猛スピードで突進してくる四角い獣がいる。
あなたたちは身の危険を感じ、対抗すべくその獣に突進していった!
四角い獣は驚いたのか急に方向を変えたが、あなたたちはすぐに追い付き、
そいつの横腹に自慢の角で一撃を食らわしてやった。
見事に獣はひっくりかえった。
しかし、あなたは驚いた!
その獣の中に更に獣が数匹いたのだ。
瞬間! あなたはその獣がはいた火のせいで気を失ってしまった・・・。
気がつくと、まわりが騒々しい。
2本足の奇妙な生物があなたの周りを取り囲んでいる。
その中の小さな2本足がなにか吠えている・・・。
「サイだ! サイだ! 大きいな!」
リトルネオツパイ→持久力

小型化による繁殖力の増加。
そして群れで生活する事による知能の飛躍的な向上によってあなたと仲間達は
かって無かった繁栄を手に入れる事に成功した。
だがその繁栄の代償もまた大きかった。
進化の可能性はすべて閉じられてしまったのだ。
そして月日は巡りいくつもの生命が現れては消えていった。
いまや過去においてあなたとさして違わぬ大きさだった原始哺乳類は巨大な
脳髄を獲得し進化史の頂点に立とうとしている。
長いあいだ続いた恐竜の王朝が終わりを告げ新たな哺乳類の王朝が始まろうと
しているのである。
けれど今のあなたにはそんな事に関わり合う余裕は無いのだ。
リトルネオツパイ・・・
小さく非力なあなたの一族にとって肝心なのは今日の食料を如何にして確保するか
ということだけなのだから。
パレオマストドン→攻撃力

小型化の道を選んだあなたたちは正解であった。
めだつこともなく、どうにか種を絶やさずゆっくりと進化していった。
気のやさしい性格になっていったものの反面、臆病にもなっていった。
外敵が近づく音をいちはやく聞き付けるために耳は巨大化し、とりあえずキバも
口にこさえた。
あなたたちの子孫は生き延びていったが、人間という生き物にあってから
どうも調子がよくない・・・・。
仲間のあるものは、そのキバめあてに殺され、あるものは人間の奴隷となり、
あるものはどこかに連れ去られていった・・・・・・。
さて、あなたはというと・・・・頭に変なものをのっけられ、丸い石に乗せられている
あなたを取り囲んだ人間たちがあなたの一挙一動に歓声をあげている。
声が響き渡った。
「さー、お次は、象の花子さんの玉のりでーす!!」
パレオマストドン、パレオテリウム、インドリコテリウム→体力

あなたたちは体力をつけることに専念した。
むかしあった氷河期のつらさをもう2度と味わいたくない。
どんな寒さにも耐えられる体力を・・。
幾度と無い進化のはてあなたたちの体は見事な体毛におおわれ、
雪の下に隠れた草を探し出すための見事なキバをたずさえた。
少々の寒さには動じない体になっていた。
しかし、天敵がいないわけではなかった。
あなたたちの群れは、サーベルタイガーの大集団におそわれ大被害を
受けたのである。
あなたたちは生き残った仲間どうしで北へ北へと逃れていった。
サーベルタイガーから逃れ、ホッとしたのも束の間、北であなたたちを
待っていたのは想像を絶する大寒波であった。
さすがのあなたたちもこの寒さには耐えきれず、1頭、また1頭と死んでいった。
生き残ったあなたは、フラフラになりながら吹雪の中をさまよった。
・・・・・・そして数万年がたった・・・。
あなたは、タラビキンという人間によって永久凍土の中から発見された。
氷づけとなって・・・。
人間たちはあなたのことを
「マンモスだ!」
と呼び、大発見と大騒ぎをしていた・・・。
あなたたちの進化は氷の中で幕をおろした・・・。
エイプス→持久力、知力、攻撃力

あなたたちはさらに小型化し繁殖を繰り返し、群れを組むようになっていった。
しかし、反面、攻撃力は弱体化したために、外敵から身を守る術としていつしか
木の上で暮らすようになっていった・・・・・・
数万年の進化だった・・・。
あなたたちは様々な種族に進化していき独自の社会を築いていった。
しかし、知性がいまいち進化しなかったため何千年もかわりばえのしない暮らしを
続けていった。
しかし、そんなあなたも文化の手がかりをつかんだ。
仲間のひとりが、ふと、イモを海水で洗って食べたのだ。
塩気がついてなかなかうまそうだ。
彼が毎日それを繰り返していると、しだいに仲間もマネをしはじめた。
1匹、10匹、50匹・・そして100匹目がマネしたとたん数100匹もいる
仲間が全員、一斉にマネを始めたのだ。
イモ洗いはひとつの発見からひとつの文化になってしまったのだ・・・。
100匹目の猿・・・
それはあなただ。
モロプス→攻撃力、体力

あなたたちは襲い来る外敵から身を守る方法を考えていった。
それほど身体も大きくないし、敵をやっつけるキバもない。
しかし、あなたたちは気がついた!
36景逃げるにしかず!
そう! 逃げればいいのだ!
それも絶対どいつにも追い付かれないスピードで!
あなたたちは走り続ける進化の道をたどっていった。
あなたたちの体はしだいにムダがなくなりスマートになっていき、
つまさきで走ることがさらにスピードアップすることを知りつまさきを進化させた。
それは、ひづめ、になっていった・・。
数万年がたった。
あなたは目の横に変なおおいをつけられ背中に人間という生き物を乗せ、
おしりをむちでバシバシ叩かれながら丸く、狭いフィールドを必死で走っている。
周りには無数の人間たちが大騒ぎしている。
あなたはある地点までいくと走るのをやめさせられた。
大きな声の人間が叫ぶ・・・。
「一着!シンボリルドルフ!」
キリプス→持久力、攻撃力、体力

あなたたちは体型を変化させることにいそしんだ。
それには理由があった。
好物の木の葉を上の方まで食べるためにできるだけ首を長くした方がいいと考えた
からだ。
あなたは何千年も首を伸ばす努力を続けた。
そして、体は進化していった。
首は細長くなり、体は全体的にスリムになっていった。
・・・あなたたちは後に人間という生物からキリンと呼ばれるようになったのだ。
彼等は、あなたたちの進化について
「首の長いものが優先的に生き残っていって自然淘汰され今に至ったのだ!」
と。勝手なことを言っている。
・・・・あなたの仲間が独り言を言っている。
「なにをいってやがる!気の遠くなるような努力のおかげだよ!
人間社会と一緒にするな!」
オークテクス→持久力

残念な事にあなたは全ての生き物から疎まれる存在になってしまった。
ひ弱な種族はその凶暴さからあなたを恐れ、強大な種族はその醜さからあなたを
憎むだろう。
そして次々と登場する新たな生命に、あなたとその仲間は次第に生活圏を脅かされ
やがて伝説というおぼろ気な世界へと逃げ延びる事になる。
そしてその頃になって始めてあなたは自分がどう呼ばれているか知ることに
なるのだ。
醜い小鬼・・・
オークというその名を知ることに・・・・
ジャワコング→体力

あなたたちは体をどんどん巨大化させていった。
しかし、あまりにも大きく成り過ぎた。
体長は30メートルを越えてしまったのだ!
しかし、その巨大化した体ゆえ、仲間のほとんどは食料確保が困難になり
次々とあなたたちの進化の歴史から姿を消していった。
・・・・・・数万年後・・・・・・
1匹ぽっちになったあなたは、小さな島で、その島に住んでいる人間という生物と
仲良く暮らしていた。
しかし、ある日、あなたは人間に裏切られた!
ごちそうと偽られ変な物を食べさせられ、深い眠りについた。
・・・・気がついた時、あなたは狭い空間で鎖につながれ身動き取れずにいた。
周りには無数の人間たちがあなたに興味の視線を注いでいた。
あなたは我にかえった!!
鎖をひきちぎり人間どもを踏み潰し外へ出た。
あなたは故郷の島に帰りたかっただけなのだ。
しかし、人間たちはあなたを許さない!
火を吹く道具であなたを追いつめる。
あなたは1本の高い正方形の大岩によじのぼっていた。
岩の頂上であなたは鳴いた! 遠い故郷を思って・・。
その時、1発の炎があなたを襲った!
あなたは頂上から落下し地上にたたきつけられた・・・。
あなたは長い自分の進化の歴史に終止符をつげた・・・。
リトルペキン→持久力

善良で陽気なあなたとその一族が進化の本流から外れてしまったのは
不運以外のなにものでも無い。
凶暴でずる賢い生き物が空前の繁栄を遂げ、地表の隅々にまで
その勢力を広げる一方、あなたには地下や深山などの僅かな地域しか
生活の場が残されていないのだ。
だがお祭り好きで食いしんぼうのあなたにとってそんな生活はまんざらでも
ないかも知れない。
そして何時の日か、人々はあなたの名前を思い出すだろう。
勇敢で臆病、陽気で信義に厚い愛すべきファンタジー世界の住人として・・
そのときあなたはホビットという名で親しまれる様になるのだ。
ビッグデルタール→攻撃力、体力

ネアンデルタール人から、さらに巨大化したあなたたちはいつしか周りから
恐れられるようになっていた。
あなたたちはもともと心のやさしい種族だったので、体が大きいというだけで
まわりが近づかなくなったことに、ひどく心を傷つけた。
いつしか、あなたたちは周りの関係を避け、山の中でひっそりと暮らすように
なっていった。
そして食物を捜すために山を降りるくらいの他はめったにその姿を見せなくなって
しまった。
あなたの仲間は世界中に分散していった。
それから数万年たった。
あなたたちは後に、人間と呼ばれる生物から、
ある者は、雪男。ある者は、サスカッチ。ある者は、ビッグフットと呼ばれ、
未知の生物という存在になっていった。
エルフェンス

華奢なでひ弱な身体のあなたにはもう厳しい生存競争を勝ち抜く力は残されて
いない。
獰猛な生物が満ち満ちた世界で暮らすにはあなたの種族はあまりに虚弱な存在だ。
宙を飛んだり姿を消したりする能力を身につけたあなたは人目につかない場所で
ひっそりと子孫を残して行くしか術がないのだ。
そしてやがてあなたと一族は新たに興った種族からこう名付けられるだろう・・・
エルフ・・・ 妖精と・・・
ガーゴン→攻撃力

月日は流れ周囲の景色も移り変わった。
だが進化の本流から外れたあなたと仲間達には何の変化も起きはしなかった。
簡単な道具を使って狩猟生活を営み、粗末な衣を纏って流浪する。
あなた達は山奥でそんな原始的な暮しを何代にも渡って続けて行くしか生きる術が
なかったのだ。
やがて数百世代が経過し、進化を続ける人間達は高度な文明を築き始めていた。
そして時折、姿を見せるあなた方を里の人間はこう呼ぶようになっていた。
野蛮人・・・バーバリアンと・・